Train-1031GoU

鐵道車輛たちがみせる様々な仕草、表情を求めて

ひよっこ運転士と古参電車と...

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誰もが皆、どんな場所、立場で“初め”や“学び”の時間がある。

鹿児島市交通局の電車(通称;鹿児島市電)では、

電車運転士のひよっこたちが、デビューを目指して、熟練の指導運転士の指導を受けて、電車運転の“いろは”を習得中。

『研修車』
として起用されているのは、鹿児島市電の営業電車では最古参、御年63歳の500形501号電車である。
運転士たちは、この500形で「初めての電車の運転」を行う。

各電停(駅)では、

手に汗握るひよっこ運転士が、

停止目標位置に電車を、衝撃なくかつ静かに停める練習を行う。


電停に着いたら、ドアを開け、指導運転士がものさしを持って電停に降り、停止の誤差を測る。
「おっ、いいね!」

の指導運転士の言葉に、ひよっこ運転士の表情がほんの少しだけ安堵の色を見せる。

今日は、雨に加えて、桜島からのという素敵な贈り物が風に乗って飛来。
レールには、雨水に加えて、桜島の灰が積もり、運転もいつもと感覚が変わってくる。

 

運転席。

ここでは、運転士が自身の右手を添えたエアブレーキ弁と“言葉のない相談”をしながら、衝撃のない、静かで、ピタッとした停止を決めていく。


まもなく、鹿児島にも本格的な梅雨と、季節風に乗ってやってくる桜島の灰の季節が訪れる。
そして、梅雨が明けたころ、ひよっこ運転士たちも、一人前の運転士としてデビューする予定である。

 

一方で、この500形。
来年には、最新型の7500形電車が導入され、引退を迎える。
梅雨前の雨空の下で、ほんの少しひんやりする初夏を楽しみながら、ひよっこたちに“電車運転のいろは”を伝える最期の夏を満喫しているようだ。

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車両データ
所属/鹿児島市交通局
形式/500形
車番/501号
製造/東洋工機 1955年3月

撮影 2018年05月18日(Fri)13:28 谷山線・二軒茶屋

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